シドニー留学 - ELC⑤(授業の中身や教材について)
今回も、「ELC(English Language Company)」の授業の様子について書きます。
※こちらのホームページは、重くてなかなか開かないことがあります。
前回の記事(シドニー留学 - ELC④(授業は少人数に分かれて実践形式で))では主に授業の形式について書きましたので、今回は授業の中身や教材のことを書いていきます。
ELCに限らず、欧米系の語学学校への留学に興味のある方に、授業風景の具体的なイメージをお伝えすることができれば私は本望です。
授業は所定のテキストに沿って進められる
メインのクラスの授業では、下の写真のテキストに沿って進められます。
※左が「Upper Intermediate(準上級者)」用で、右が「Advanced(上級者)」用。
A4サイズで1cmぐらいの厚さがあります。
※テキストの中身。
日本に関連する写真や話題が載っていることもあります(右側)。
有名人(左下はブラッド・ピット)や映画、小説なども。
マルタの「ESE」の記事(マルタ留学 - ESE③(授業について))でも書きましたが、語彙や文法の説明、練習問題、ちょっとした長さの文章、リスニング問題などが載っており、イメージ的には「国語の教科書の英語版」といったところです。
マルタのESEで使っていたテキストとは別のものですが、中身は同じようなものですので、たいていの学校でこのようなテキストを使用しているのでしょう。
ちなみに、セブ島の「MBA」のときも、講師から同じようなテキストのコピーを渡されておりました。
上の写真のとおり、テキストは問題文も解説も含めてすべて英語ですので、その点に不安を感じる方には厳しいでしょう。
これは、マンツーマンレッスンが中心のセブ島留学であっても、本質的には同じ話です。
(日本語のわかるスタッフによるしっかりとしたフォローがある学校を除いて)
そのような方は、まず日本である程度まで勉強してから、海外留学にトライすることをお勧めします。
なお、メインのクラス以外では、授業の都度プリントが配られていましたが、たいていは何らかのテキストのコピーが配られていただけですので、実質的には変わりはありません。
(たとえばビジネス英語のクラスでは、ビジネス英語用のテキストのコピーが配られていました)
一応カリキュラムがある
授業は、一応カリキュラムに沿って進められます。
わかりづらいかもしれませんが、テキストの目次は下の写真のようになっており、それぞれの章でどのような文法や語彙などを扱うかが記載されています。
※テキストの目次。
「一応」と書きましたのは、数週間〜数ヶ月程度の海外留学では、カリキュラムなんてどうでもいいからです。
留学は週単位で申し込めますが、クラスはこちらに合わせて1章からはじめてくれるわけではありませんので、たいていは途中から飛び入り参加する形になります。
もちろん、最後も途中で抜ける形です。
私の場合は、「Upper Intermediate(準上級者)」の第4章から参加し、「Advanced(上級者)」の第4章で抜けることになりました。
ちなみに各テキストは10章まであり、基本的には1週間に1章ずつ進みます。
以上のようになっているために、留学した最初の週は、「前回勉強した○○を使って〜」と言われて「いや、自分は勉強してないし」ってなることもよくあります。
そのような生徒に対し、講師も最低限のフォローはしてくれますが、もちろんすべてを教えてくれるわけではありません。
この点を欧米系の語学学校のマイナス点と捉える方もいらっしゃいますが、そもそも、はじめから最後まできちんと教わりたいという方には、海外留学は向きません。
(年単位で行く場合を除いて)
そのような方は、まずは日本である程度まで勉強したあと、学んだことを実際に使ってみる場として、海外留学に臨むのがいいでしょう。
一方で、もしあなたが「今は忘れてしまったけど、中高生のころはけっこうがんばったんだよなぁ」ということであれば、あまり悩まずに飛び出してみるのもアリです。
日本で高校まで勉強していたのであれば、それなりの基礎は身についているはずですよ。
英語オンリーならではの難しさ
とはいえ、英語のみというのはやっぱり大変ですし、だから意義があるとも言えます。
たとえば、授業中に単語の意味を聞かれることがあるのですが、当然英語で説明しなければなりません。
これ、大変ですよ...
これまである程度勉強されてきた方であれば、「abstract」の意味が「抽象的な」などであることはご存知でしょう。
でも、「abstract」の意味を英語で説明できます?
この「知っているんだけど説明できねぇ...」というときのもどかしさといったら...
ちなみに、同じクラスに韓国人の優秀な女の子がいたのですが、こういうのをスラスラ答えられちゃうんですよねぇ。
本当はこのレベルまで行かないと「使える英語が身についている」とは言えないのかもしれませんが、なかなか道は険しいです。
受験勉強で磨いた力が生きることも
一方で、私のように受験勉強に力を入れてきた人間が輝けることもありました。
(上記の韓国人の女の子は、そのような場面でも強かったのですが...)
よその国の人はだいたいみんな文法なんてあまりわかっていませんし、単語の綴りもいい加減です。
それでも日常会話は十分にできていますので(ネイティブほどではないにせよ)、いかにこのような知識がどうでもいいことかがわかります。
「どうでもいい」が言い過ぎだとしても、少なくとも、受験英語が実用性から離れているのは間違いないでしょう。
それはともかく、私はこのような面では強いため、授業中にほかの生徒が答えられないところをスパッと答え、周りから「おおー」と賞賛されたときは気持ちよかったですね(笑)
ゲームが取り入れられることも多い
授業は、単にテキストに沿って進められるだけでなく、ゲームが取り入れられることも多いです。
むしろゲームがメインと言ってもいいぐらいであり、その盛り上がり具合に講師の力量が如実に現れます。
(クラスのメンバーや雰囲気に影響される面もありますが)
ゲームというのは、たとえば次のようなものです。
- クラス全体で2チームに分かれる
- 各チームから1名ずつ前に出る(代表者)
- 代表者にだけある「単語」が提示される(2人同時に同じもの)
- 代表者は、その単語の「絵」をホワイトボードに書く(口頭説明はNG)
- 各チームの残りのメンバーは、代表者2人の絵を見て単語を当てる
- 最初に正解した人のチームにポイントが入る
- 代表者はローテーション制で、全員回ってくる
わたしはこのゲームに初日にいきなり参加させられ、「これは大変なところに来てしまったかも...」と思ったものです。
なんせ、ほかの人たちは前の週からのクラスメート同士なのに、こちらはまだ誰も知らない状態ですからねぇ。
いやぁ、留学生活では、いろいろな意味で鍛えられました。
なお、ゲームの内容は、たいていはカリキュラムに沿ったもの(テキストの内容に関連のあるもの)になっております。
上の例の場合は、その週に重点的に学ぶ予定の単語が使われておりました。
まだまだほかにもいろいろなゲームが取り入れられており、小道具の準備の大変そうなものも少なくありませんでした。
ただ、それらは講師間で共有されており、一人で準備していたわけではありませんので、学校全体で、授業を盛り上げるためにいろいろと工夫されている様子が窺えました。
今回はここまでで。
ELCについては、こちらの記事もご覧ください。
シドニー留学 - ELC④(授業は少人数に分かれて実践形式で)
シドニー留学 - ELC④(授業は少人数に分かれて実践形式で)
今回は、「ELC(English Language Company)」の授業の様子について書きます。
※こちらのホームページは、重くてなかなか開かないことがあります。
今回の内容は私の経験に基づくものではありますが、ELCに限らず欧米系のどの語学学校でもよくある話ですので、そのような学校への留学を検討中の方には参考になるでしょう。
それ以外の方は、単純に楽しんでいただけたら私も幸せです。
授業はグループが基本
授業はグループレッスンが基本です。
マンツーマンレッスンを追加することもできますが(もちろん別料金)、高いのでほとんどの人は選びません。
「グループレッスンは不安だなぁ、マンツーマンレッスンがあった方がいいなあ」という方には、セブ島留学をお勧めします。
小さなテーブルに分かれて座る
各教室には4人がけ程度の小さい丸テーブルが4つほどあり、各テーブルに分かれて座ります。
マルタの「ESE」では大きなテーブルを全員で囲んで座る形でしたので、この点は学校によって変わるところなのでしょう。
ELCの方が教室が広いためにこのような形にできたのでしょうが、スペースがあるおかげで講師が各テーブルの様子を見て回れるため、個人的にはこちらの方がよかったです。
(大きなテーブルも、それほど不満を感じたわけではありません)
ただ、早めに教室について先に一人で座っていると、誰も同じテーブルに来てくれなくて寂しい思いをしたことがまれにありましたが...
授業は実践が中心
これはマルタの「ESE」の記事(マルタ留学 - ESE⑥(授業の様子))でも書きましたが、ELCでも授業は実践練習が中心でした。
2人ずつのペアや少人数のグループに分かれ、いま教わったことや講師から出されるお題をもとに、数分〜10分程度の会話をする、というのを授業中に何度も繰り返します。
ほかに、テキストに付属の音声を聞いたり、YouTubeなどの動画を見たり、あるいは宿題の答え合わせをしたりする時間はありますが、少なくとも講義を黙って聞いていることはほとんどありません。
たとえば文法について解説する場合でも、頻繁に生徒に当てるなど、なるべく生徒に話させるようにしていました。
この点については、欧米系の語学学校のマイナス点として、「非ネイティブとの会話の時間がほとんど」という点を挙げているウェブサイトを見かけたことがあります。
それは確かにそのとおりですが、「だから何?」というのが私の答えです。
日本語の通じない相手の話を必死になって聞き、必死になって自分の考えを伝えようとすることそのものに十分価値はありますし、困ったことがあれば講師が助けてくれます。
人によっては「仕事での英会話は非ネイティブ相手がほとんど」ということもあるでしょうし、むしろいい実践練習になると思っていいのではないでしょうか。
とはいえ訛りは大変
これもマルタの「ESE」の記事(マルタ留学 - ESE⑦(英語の苦労話))でも書きましたが、いい練習になるとはいえ、他国の留学生たちの訛りには苦労します。
あるときタイ人の男の子と話をしていて、どうしても「ピッチャー」にしか聞こえないけど(正確には「ピチャ」のような感じ)、野球やビールの話をしているわけでもないし、うーん何のことだろうと悩んでいたところ、実は「ピクチャー」だったということがありました...
週末に旅行に行ったという話をしておりましたので、「写真を見せて」という話だったのですが、私の知恵が足りておらず...
これはすべてのタイ人に当てはまる話なのかはわかりませんが、少なくとも私の周りでは、「picture」の「c」のような子音だけの音が弱くなりがち(苦手?)な傾向がありました。
ちなみに、逆に日本人はこのような音を強く発音してしまう傾向がありますので、この点についてご認識のなかった方は、意識するようにしてみてください。
正確には、「強く」というよりも「母音をつけて」発音してしまうことがあり、イメージとしては「picuture」のように「ウ」の音をつけてしまう感じです。
タイ人とのエピソードが長くなってしまいましたが、訛りは、タイに限らずどこの国の人にもある話です。
日本人にもまだまだいろいろな癖がありますので、いずれ機会があれば、その点だけをまとめて書こうと思います。
※本文と関係ありませんが、ある日の様子。
このときはアジア人多めでした。
今回はここまでで。
ELCについては、こちらの記事もご覧ください。
シドニー留学 - ELC③(コース・レベル・授業時間)
今回は、「ELC(English Language Company)」のコースやレベル分け、授業時間などについて書きます。
※こちらのホームページは、重くてなかなか開かないことがあります。
ELCへの留学を検討されている方以外にはズバリ役立つ情報ではありませんが、欧米系の語学学校はだいたい同じような授業形態になっていますので、留学を検討中の方にはご参考になるはずです。
それ以外の方には雑学止まりかもしれませんが、「ふーん、こんな風に授業しているんだねー」といった感じで、少しでもご興味を持っていただくことができたら幸いです。
※シドニーのハーバーブリッジ。
本文と関係ありませんが、写真がないのも寂しかったので。
コース
詳細は学校のホームページなどで確認していただきたいと思いますが、大きくは次の2つに分かれます。
- 一般英語コース
- アカデミック英語コース
はじめにコースを選んで申し込みますが、途中でコースを変更する生徒もちらほらおりました。
同じレベルでも「アカデミック英語コース」の方が厳しめのようで(宿題が多いなど)、そちらに移った生徒はけっこう大変そうでした。
ただ、私と同じく「一般英語コース」だった日本人の大学生の男の子は、ELCを終えたあとにオーストラリアの大学に編入していましたし、内容にそこまでの差はありません。
レベル分け
各コースは、以下のレベルに分かれております。
- Elementary(初級者)
- Pre-intermediate(準中級者)
- Intermediate(中級者)
- Upper Intermediate(準上級者)
- Advanced(上級者)
レベル分けは、事前のペーパーテスト(留学代理店経由で提出しました)と、初日の朝のインタビュー(1対1)で判定されます。
ちなみに、私ははじめは「Upper Intermediate(準上級者)」だったのですが、テキストが最後の章まで終わったからという理由だけでクラス丸ごと「Advanced(上級者)」に上がってしまい、私も上級者の仲間入りをすることに。
そもそも「Upper Intermediate(準上級者)」のテキストも途中からしか教わっていなかったため、「Advanced(上級者)」には上がらずに第1章から学び直そうかとも考えたのですが、先生から「あなたの英語なら大丈夫!」みたいなことを言われ、調子に乗って上に上がってしまいました。
ただですね、ヨーロッパから来て「Advanced(上級者)」に振り分けられる人たちって、こちらから見ると「もうネイティブじゃん!」ってぐらいに話せるんですよ...
あいつらずるいんです。
なまじ文法や語彙の知識があるせいで上のレベルに振り分けられ、けっこう苦しい思いも味わいました...
授業時間と各クラス
一例ですが、授業時間は以下の表のようになります。
(コースや朝の開始時刻などによって変わります)
メインのクラス(前半) | 120分 |
(昼休み) | 60分 |
メインのクラス(後半) | 60分 |
(休憩) | 30分 |
選択クラス | 60分 |
(休憩) | 30分 |
自由参加クラス | 60分 |
私の場合は、朝は9:30スタートでしたので、最後のクラスが終わるのは午後4:30になります。
月曜日から金曜日まで毎日これだけ英語ばっかり勉強していたなんて、けっこうがんばったと思いません?
「メインのクラス」は、各レベルごとのテキストを使って進められます。
テキストというのは、日本の学校の「教科書」のようなものをイメージしてください。
「選択クラス」では、私はビジネス英語を学んでおりました。
ほかには、IELTS(国際的な英語の試験です)対策のクラスなども用意されております。
「自由参加クラス」というのは、レベルを問わず誰でも自由に参加できるクラスです。
放課後に意識の高い生徒だけが居残って、それを親切な先生が面倒見てあげる的な構図でしょうか。
内容は日や週によって変わり、発音、ライティング、トピックを定めた会話などのクラスがありました。
私も初めのころは参加していたのですが、だんだん興味が薄れてきて参加するのをやめてしまいました。
あれ、がんばってなかったですね...
今回はここまでで。
授業の様子などについては、また改めて書くつもりです。
ELCについては、こちらの記事もご覧ください。
シドニー留学 - ELC④(授業は少人数に分かれて実践形式で)
シドニー留学 - ELC②(生徒は世界中から)
今回は、「ELC(English Language Company)」の生徒について書いていきます。
※こちらのホームページは、重くてなかなか開かないことがあります。
これはマルタなども同じですが、オーストラリアは留学生集めに非常に力を入れており、世界中から留学生が集まってきます。
(「世界中」といっても、もちろんアメリカやイギリスからは来ませんし、中東やアフリカからの生徒も見ませんでしたが、まあいいですよね)
個人的にはセブ島留学もとても有意義だったと思っており、人にもお勧めできるものでしたが、生徒の国籍の幅広さは、シドニー(やマルタ)ならではの魅力でしょう。
いろいろな国の人と交流できたのは本当にかけがえのない経験でしたので、もし今あなたが留学を検討されているのであれば、迷っていないで行っちゃいましょう!
帰国後のことで不安があっても、そのときがんばればいいんです。
どのような国から来ているか
以降は私の経験に基づいたものであり、時期によっても変わりますので、あくまでもひとつの目安とお考えください。
留学生の国籍ですが、地域別では、アジア:ラテン:ヨーロッパの割合が同じぐらいが、少しヨーロッパが少ない程度でした。
(正確には「ラテンアメリカ」と書くべきかもしれませんが、個人的にしっくり来ないので「ラテン」で行きます)
マルタと比べると、アジアが増えてヨーロッパが減った印象です。
この点は、やっぱり地域性が出ていますね。
私が接点のあった範囲に限られますが、国別では、以下の各国(地域)から留学生が集まっておりました。
アジア | 日本、タイ、韓国、台湾 |
ラテン | ブラジル、コロンビア、チリ、メキシコ、ペルー、アルゼンチン |
ヨーロッパ | スイス、ドイツ、イタリア、フランス、スウェーデン、ベルギー、スペイン |
目立ってどこの国が多かったということはありませんが、比較的多かったのは、日本、タイ、韓国、スイスあたりでしょうか。
夜のクラスではブラジル人が多いという話も聞きました。
(そのような留学生は、昼間は働いています)
日本人が多いと言っても相対的なものであり、クラスに日本人は私一人ということもよくありました。
みんな若い
もしかしたら、私のようにそれなりの年齢の方は、この点が気になっているかもしれませんね。
やっぱりみんな若かったです。
ほとんどは20代で、30代が少しいて、10代もまれにいましたが、40代以上はあまりいませんでした。
あるとき、授業中に「携帯電話をはじめて持ったのは何歳のときか」という話題になり、
「18歳のとき」
「私もそれぐらい」
「私は12歳のとき」
「おおー、早いねー」
というやりとりの中で、
「私は21歳。ただし20年前だけどね」
なんて会話をしていたこともありました...
もっとも、年齢で気を使われることはありませんので、こちらがオープンでいれば大丈夫です。
ノリなどで「やっぱり若いなぁ」と思うことはありましたが。
ワーホリが多い
これは日本人留学生もほかの国の留学生もそうなのですが、「ワーキングホリデー」で来ている人がたくさんいました。
そのような人たちは、「授業後や週末は仕事」という場合がほとんどです。
その中でもまじめに勉強もしている人もいれば、仕事が忙しいことを言い訳にしてさぼりがちという人もいましたが、とりあえず、「日本人は勤勉」というのはウソですね。
そもそも、「○○人は××」みたいなものはだいたい大げさです。
多少は国民性のようなものもありますが、結局は人によりけりですよね。
その他の思い出
日本語ペラペラのペルー人
見た目が明らかにラテン系なのに日本語がペラペラの生徒がいて驚いたのですが、シドニーに来る前は長く日本に住んでいて、日本の永住権も持っているという人でした。
ですが、オーストラリアへの移住を予定しており、もう日本に戻るつもりはないそうです(旅行で来ることはあっても)。
その人が移住することになったのは個人的な事情もあり、それ以上詳しい話を聞いたわけでもありませんが、少なくとも「日本に住み続けたい」と強く思ってはもらえなかったのかなと、今でも少し残念に思っております。
もっと外国人にも住みやすい、住みたいと思われる国に変えていきましょう!
日本人の女の子のムラ意識
すみません、これは個人的な愚痴ですが、よろしかったらお付き合いください。
私は全体的には楽しくすごすことができたのですが、とはいえ、こちらはいい年だし英語にもけっして自信はないしで、なかなか人の輪に入っていけないこともありました。
そんなある金曜日のこと、その日は私のクラスで中心的だった男の子2人の最終日で、授業後にみんなでどこかに出かけようという感じだったんですよね。
「みんな」というのは、クラスには関係なく、普段よく一緒にいた人たちのことです。
ただ、まだ時間が早かったので、フリースペースでみんなダラダラと時間を潰している状態でした。
これはチャンスだと思い、なんとか仲間に加わるべく、私も端っこの方で一緒に座っておりました。
そのメンバーの中に若い日本人の女の子が一人おりまして、いつも笑顔で気さくな感じの子だったんですよね。
それで、機会があれば仲良くなりたいと以前から思っており、「これまたチャンスだ」などというのも実はありました。
そうしたら向こうから話しかけてきてくれたのですが(日本語で)、それが次のようなやりとりで。
女の子「今日は一緒にいらっしゃるんですか?」
私 「まだ決めていないのですが、どうしようかなと」
女の子「今日は仲のいい人だけで行きたいので...(ご遠慮ください)」
いやぁ、一瞬何を言っているのか理解できませんでした。
海外の語学学校にいて、クラスも国籍も年齢も入学&卒業の時期もバラバラの人の集まりで、「仲のいい人だけ」なんて発想があるとは。
ちなみに、別に確認したわけではありませんが、ほかの人たちには、ほぼ間違いなくそんな発想はなかったはずです。
(上のやりとりの私の返しもどうなんだ、というのはありますが、そこはそっとしておいてください...)
ここで揉めても仕方ないですし、さすがに帰ろうとは思いましたが、その日が最終日の男の子2人のことが名残惜しくて残っていたら、その女の子から「まだ帰らないのか」的なことも言われました。
いつもの笑顔で。
このとき以来、やたらと笑顔の日本人の女の子は信用しないようになりました...
もちろんこんな人ばかりではなく、マルタのときなどは、みんなフレンドリーに接してくれていたんですけどね。
当たり前の話ではありますが、「日本人だからといって味方とは限らない」ということが身に沁みた経験でした。
今回は以上となります。
最後が愚痴になってしまいましたが、シドニーへの留学そのものは、本当に行ってよかったと思っていますよ。
そんな思い出の一枚を、最後に載せておきます。
※私の最終日の写真。
右下の女性が先生で、この人に教われてよかったと心の底から思っています。
ご覧のとおり国籍豊かで(といっても見た目にはわかりませんが、スイス人3人以外はバラバラです)、こんな環境で勉強していたなんて、今となっては「夢だったんじゃないのかな」なんて思うほどです。
戻れるものなら戻りたい...
ELCの生徒の話はここまでで。
ELCについては、こちらの記事もご覧ください。
シドニー留学 - ELC④(授業は少人数に分かれて実践形式で)
シドニー留学 - ELC①(どんな学校?)
今回から、私が通っていた「ELC(English Language Company)」について書いていきます。
※こちらのホームページは、重くてなかなか開かないことがあります...
以降では、現在シドニーへの留学を検討されている方に向けて、私なりに役に立つと思われる情報をご提供していきます。
私個人としては、ELCに行ってよかったと思っており、人にもお勧めできる学校です。
ただし、日本人スタッフはおりませんので、初日の説明からすべて英語になります。
もちろん、わからないときにはゆっくり説明し直してくれたりはしますが、もしあなたがこの時点で気後れしてしまうようであれば、そもそもシドニーには留学しない方がいいでしょう。
まずは、日本国内の英会話教室やオンライン英会話などで基礎を身につけてからがいいと思いますが、それでも海外留学したいということであれば、セブ島(フィリピン)への留学をお勧めします。
語学学校としてはそれなりの規模
規模(というか建物)についての私の最初の印象は、「あ、こんなものなんだ」というものでした。
街中にある、地上5階・地下1階(階の数え方は日本式)の小さなビルです。
といっても、そもそも語学学校ですから、自分たちの建物を持っている時点でそれなりの規模ですし、留学情報サイトの中には、ELCを「大規模」に分類しているところもあります。
その事前情報のせいで、「あ、こんなものなんだ」って思ってしまった側面はありますが...
ちなみに、セブ島の「MBA」やマルタの「ESE」はもっと大きな建物でしたが、この両者には宿泊施設やカフェも入っていましたので、教室エリアだけを見ればELCはなかなかの広さでした。
※2階(階の数え方は日本式)のフリースペースです。
ランチタイムなどは生徒で埋まります。
ただ、地下を除く各階の男子トイレが個室1つのみ(小便器はなし)だったのにはときどき困りましたが...
トイレが足りない問題は、万国共通なんですね。
シドニーの中心地近くにある
ELCはシドニーの中心地近くにありますので、とても便利です。
どこを「中心地」と見るかというのはありますが、「CENTRAL」という駅が中心だと言っても怒られないと思いますので(名前的にも)、そこから地下鉄で一駅であれば、まあ中心地の近くと言っていいでしょう。
周辺にはいろいろなお店があり、ユニクロ、無印良品、ダイソー、紀伊国屋書店、スタバ、マクドナルド、アップルストアなどもありました。
過去に表彰されたことがある
この手の賞をどこまで信用するかというのはありますが、南半球の優れた英語学校を対象とした賞を、過去に何度か受賞したことがあるそうです。
学校のホームページに載っており、留学代理店のパンフレットにも記載されておりましたので、学校側はこの点をけっこう売りにしています。
まあ、実際にいい学校ですよ。
日本人は少ない
日本人留学生は、ざっくり全体の1割ぐらいでしょうか。
もちろん時期によって変わりますが、けっして多くはありません。
その中でも、やっぱり日本人同士で固まりがちなところはありましたが、常に日本人ばかりでつるんでいるような人は見かけませんでしたし、日本人が少ないところを狙って来ている人が多いのでしょう。
ですので、初学者や初級者の方には少々厳しい学校ではあります。
生徒については、また改めて書く予定です。
授業はグループレッスンがメイン
この点も、初学者や初級者の方には厳しいところでしょう。
これはELCだけの話ではなく、オーストラリアだけの話でもなく、欧米系の語学学校はほぼグループレッスンがメインです。
ただ、その壁を乗り越えられれば、いろいろな国の留学生と仲良くなれて楽しいですよ。
全体的には以上になります。
ELCについては、こちらの記事もご覧ください。
シドニー留学 - ELC④(授業は少人数に分かれて実践形式で)
シドニー留学 - 40過ぎての初ホームステイ
今回はホームステイについてです。
私は、シドニーに留学したときに人生初のホームステイを経験しました。
海外留学といえばホームステイを連想される方も多いでしょうし、この記事をご覧になっている方の中にも、留学を検討されていて、「ホームステイってどうなんだろう?」って思われている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、主にそのような方に向けて、私の考えや実体験などを書いていきます。
まず、結論として、私はいい経験ができたと思っておりますが、もしあなたの中で心配する気持ちの方が強ければ、別の選択肢をお勧めします。
「不安もあるけど、でも経験してみたいんだよなぁ」ということであれば、ぜひトライしてみてください。
それぐらいホームステイというのは微妙なものであり、私のように「長いこと一人暮らしをしていて生活スタイルが確立している」ような人間にはなおさらです。
「私はいい経験ができたと思っております」と申し上げましたが、もしこれが初留学のときだったら、もっとしんどく感じていたことでしょう。
すでにセブ島やマルタの経験があったからこそ、ホームステイを広い心で受け止めることができました。
これは事前の説明時に留学代理店から言われたのですが、「ホームステイは『宿泊客』として行くのではない。他人の家に『泊めていただく』ものなんだ」ということです。
「だってこっちがお金払ってるんでしょ?」って思われたそこのあなたは、ホームステイはやめましょう。
もちろん、お金を払っているわけですから、その分の対価は受け取れるべきです。
私のホストマザーはよく「何か問題があったらすぐに教えて」と言ってくれていましたし、普通のホストファミリーであれば、きちんと自分たちの責務を果たそうとしてくれます。
とはいえ、それまで赤の他人だった人たちの家に住むわけですから、やっぱりいろいろあるわけですよ。
文句を言うほどではないし、人それぞれだし、仕方ないとは思うんだけど、でもなぁ・・・みたいなことが。
そのあたりも交えながら、以降で私のホームステイ先のことなどを書いていきます。
ホームステイ先の場所
ホームステイ先は元々は普通の家ですので、必ずしも学校に近いとは限りません。
というか、それなりに時間がかかることが普通です。
私の場合は、バスと徒歩を合わせ、ドアツードアで片道45分ぐらいのところでした。
しかもシドニー(というかオーストラリア)は物価が高く、バス代もそれなりにするため、地味に財布にダメージを受けました...
私の部屋
こちらの写真のとおり、私はいい感じの部屋を割り当ててもらえました。
※私が滞在していた部屋。
この家では留学生を3名受け入れており、ほかに2部屋あったのですが、外からチラ見した感じでは私の部屋が一番よかったです。
ただ、もともと息子さんか誰かの部屋だったものであり(結婚して出ていった)、引き出しや棚の中にはその人が残していたものがいっぱい入っていて、「ここは人の部屋だったものなんだなぁ」と感慨深いものがありました。
あと、右のテレビは東芝製で「さすがMade in Japan!」と思ったのですが、「壊れていて映らないの、ごめんねぇ」と。
食事は質素
これも事前に留学代理店から聞いていたのですが、だいたいどこのホームステイ先でも食事は質素です。
別に留学生だけが虐げられているわけではなく、ホストファミリーの食事も変わりません。
(このあたりは家によって差はあるでしょうが、平均的にはこんな感じです)
留学してみて思ったのですが、日本の家庭料理が充実しすぎで、お母さんたちがんばりすぎですよね...
みなさん、ちゃんと感謝していますか?
※ある日の晩ごはん。
この日はけっこう「当たり」でした。
お米の上に、牛肉と、豆をすりつぶしたもの(たぶん)が乗っています。
ちなみに、この家では食事はバラバラで、用意しておいてもらったものをレンチンして食べていました(そのあと食器も洗う)。
ホストファミリーと一緒に食事することはほとんどなかったのですが、他の留学生(中国人の十代の男の子二人)とはときどき一緒になることがあり、少しずつ仲良くなれて楽しかったですよ。
シャワーはすばやく
これもだいたいどこの家でも同じなのですが、「シャワーは5分以内で」と言われます。
これも留学生だけが虐げられているわけではなく、ホストファミリーの人たちもそれぐらいで済ませていました。
もちろん湯船になんてつかりません。
私は実際には10分ぐらいは使っちゃっていて(これでもがんばったんです...)、「そのうち何か言われるかなぁ」とビクビクしていたのですが、けっきょく何も言われませんでした。
ほかに「夜8時までに済ませること」「朝は使ってはダメ」という制限もあり、とくに後者のせいで、寝癖直しには苦労しました...
また、最初の週の金曜に、夕方ごろにはホームステイ先に帰っていたのですが、「あら、もう帰ってきてるの?金曜なんだからシドニーの夜を楽しまないと」みたいなことを言われ、「だってあんた8時までって言ってたじゃん」と。
いや、言えなかったのですが。
それに、どうせ一緒に夜遊びする友だちもいませんでしたし...
洗濯は週一回・週末のみ
これまただいたいどこでも同じですが、洗濯は週一回で週末のみでした。
乾燥機はなく、洗濯物は外に自分で干します。
いままで「バスタオルを毎日洗わないなんてありえない」派だったのですが、当然そんなことは言ってられず、週2〜3枚で過ごしていました。
40過ぎていても、人間変われるものですね。
私のホストファミリー
と、若干不満気味に書いてしまった気もしますが、トータルではいい家だったと思っていますよ。
別れるときは寂しかったですし。
ホストファミリーは、70歳ぐらいのホストマザーと、年の近いいとこの女性の2人だけでした。
それぞれのお子さんたちは結婚して家を出ていましたが、ときどき遊びに来ていました。
※右がホストファミリーで、左はそのいとこです。
自撮りに慣れていないもので、手が写っちゃっております...
二人とも数十年前にペルーから移ってきた人たちで、オーストラリアのホストファミリーにはよくあるケースです。
「ペルーからの移民」と聞くとけっして裕福ではなさそうなイメージを持たれるかもしれませんが、家はプール付きの一戸建てでしたけどね。
(シドニーの郊外だとそれぐらいが普通)
ただまあ、生活は質素でした。
あと、ラテン系の人たちだったため、別れのあいさつは当然ハグ&チークキス(頰をつけてチュッとするやつ)でした。
もちろん、こちらは「チュッ」はやる必要ありません。
それまで学校でもときどき目にしていたものの、「ハグはいいし頰を寄せるのもまあいいとして、チュッて音はよくできるよなぁ...」などと思っていたのですが、別れ際でこちらも少し感傷的になっていますし、チュッてやりたくなったんですよね。
それでやってみたのですが、中途半端に「チッ」と舌打ちみたいになってしまって...
別に何も言われませんでしたが、ちょっと恥ずかしかった...
私の体験談は以上です。
なんだかんだ言っても、「よそ様の家にお世話になるんだ」というような気持ちでいさえすれば、ホームステイはとてもいい経験になりますよ。
とはいえ、周りにも何人かホームステイの経験者がいて話を聞きましたが、やっぱりいい話もあればよくない話もありました。
とくに、ホストファミリーからの女性の留学生への過度のスキンシップやセクハラの話は、私も現地で耳にしました。
事前に留学代理店のパンフレットにも要注意事例として記載されており、ときどきある話のようですので、女性の方はご注意ください。
最後がちょっと残念な話になってしまいましたが、ホームステイのお話は以上となります。
TOEICはやっぱりテスト対策が大事
3ヶ国留学から帰ってきたあと、今年(2018年)の1月に受けたTOEICのリスニング&リーディングで930点も取れましたので、今回は調子に乗ってテスト対策なんて書いてみます。
別に「秘策」などはありませんが、TOEICのテスト対策にご興味のある方には、ご参考になるところがあるはずです。
公式問題集を本番の時間で解く
テスト対策では、これがもう圧倒的に有効です。
値段がちょっと高いのですが、以下の問題集を買わずにテストを受けるなんてありえません。
(満点を狙うようなレベルの方は別です)
シリーズのような感じで以下の2冊も出ているのですが、これらは必須ではありません。
上の「3」を覚えるぐらいまでやり込んでしまい、追加で問題集が欲しくなったときに、気が向いたら手を出すぐらいでいいでしょう。
なお、「1〜3」の数字は出版された順番を表しているだけであり(「1」が一番古い)、基本的には最新の「3」だけで十分です。
こちらの問題集には、本番と同じ内容の問題が2回分と、簡単なサンプル問題が収められています。
過去問ではありませんが、本番と同じ機関が作成しているものですので、似たようなものではあります。
この問題を、本番を想定し、きちんと時間を計って解いてください。
なるべく静かな環境で、飲み食いもせず。
もちろん「今日はリスニングだけ」みたいなのもNGです。
ただ、最初は、時間は計らずに最後まで解き切ってみるという手もあります。
その場合も、けっしてのんびりと解くのではなく、「自分が全問を解き切るのに必要な最短時間」を計るつもりで解いてください。
それによって、自分がどれぐらい巻かないといけないかがわかります。
ただし、これはあくまでもリーディングの話であり、リスニングを途中で止めながら解くようなことはやめてください。
これだと本番に向けた予行演習になりません。
なお、問題集には解答用のマークシートがついていますが、あとで繰り返せるように、コピーを取ってそちらを使うことを忘れないようにしましょう。
自分の集中力を把握する
本番形式で練習することの一つめの目的は、自分の集中力を把握することです。
実際に全問を解いてみるとわかるのですが、合計120分間を英語に集中し続けるのはかなり大変です。
というか無理です。
そもそも、TOEICの理念としては、日常のビジネスシーンなどで使える英語力を測ることを目標としています。
(実際にその目標を達成できているかどうかは置いておいて)
私たちも、日本語であれば、同僚と話しているときやメールを読んでいるときに、別に集中力なんて意識しませんよね?
そのような状態でも、ポイントはきちんと抑えられているはずです。
TOEICが測ろうとしているのも、本当はそういうレベルの英語力なんです(たぶん)。
つまり、別に集中力なんて気にしていない状態で、ちゃんと聞くこと&読むことができるかどうか。
「そんなこと言われても、自分にはそんな英語力ないよー」って思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、ポイントは、基本的には別に集中していなくても解けるはずの問題ばかりだということです。
もちろん、文章をきちんと読んで詳細を把握しなければ解けない問題もありますが、そんなのはごく一部です。
難しい語彙や文法の知識が問われることも多少はありますが、それは集中力とは関係ありません。
とくに、受験勉強をがんばってきた人の場合は、「ひっかけ問題」への警戒から細部まできちんと把握しようとする傾向が強くなりますが、そんなことしなくていいんです。
集中力なんて気にせずにリラックスしつつも、ポイントは聞き漏らさない・読み落さないでいられる自分なりのスタンスを、練習を繰り返しながらつかんでいきましょう。
各パートのペース配分を決める
本番形式で練習することの二つめの目的は、どのようなペース配分で解き進めるかを決めることです。
テストの構成は、次の2つの表のようになっております。
パート | パート名 | 問題数 |
---|---|---|
1 | Photographs(写真描写問題) | 6 |
2 | Question-Response(応答問題) | 25 |
3 | Conversations(会話問題) | 39 |
4 | Talks(説明文問題) | 30 |
パート | パート名 | 問題数 |
---|---|---|
5 | Incomplete Sentences(短文穴埋め問題) | 30 |
6 | Text Completion(長文穴埋め問題) | 16 |
7 | Single passages(1つの文章) Multiple passages(複数の文章) |
29 25 |
「ペース配分を決める」といっても、リスニングの方は基本的には流れる音声にあわせるだけですので、決めるのはリーディングの75分間の使い方です。
- 普通に順番に解いていく
- ハイペースで最後までざっと解いたあと、余らせた時間で見直す
- 後半から先に着手する
などの戦術が考えられますので、ご自身の英語力や好みを踏まえ、本番までにどう解き進めるかを決めておきましょう。
(個人的には「普通に順番に解いていく」でいいと思っています)
ペース配分を決めるには、各パートを個別に見て検討する必要もありますので、以降で各パートについて見ていきます。
リスニングの各パート
①Photographs(写真描写問題)
これはまあ普通に解くだけでしょう。
もしもこのパートですでに問題ありという場合は(1〜2問のミスはかまいません)、残念ながらTOEICを受けるレベルには達しておりませんので、テストを受けるのではなくその分勉強することをお勧めします。
②Question-Response(応答問題)
こちらは、実は意外と難しいと思っております。
スピードが速いわけではなのですが、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの発音が混在しているため、慣れていないと聞き取りにくいことがあります。
といっても、正解を選ぶことは難しくありません。
このパートは、短い質問と答えの3択を聞いて正しいものを選ぶというものですが、たいていは、質問の頭の方だけ聞き取れれば答えられます。
「質問がWhenはじまりだったから、答えはこれしかないな」という感じで。
極端な話、質問は「When」しか聞き取れなかったとしても大丈夫です。
あるいは、せいぜい「Do you have」ぐらいまで聞き取れれば大丈夫だったりもします。
つまり、「一言一句漏らさず聞く」必要はありませんので、ここではなるべく集中力を消耗しないようにしましょう。
③Conversations(会話問題)
④Talks(説明文問題)
この2つのパートは形式が似ており、ともに次のようになっています。
- 会話もしくはトークが読み上げられる
- 問題と答え(4択)は問題用紙に印刷されている
- 問題も読み上げられる(印刷されているものと同じ文章)
つまり、テクニックとして、「先に問題と答えにさっと目を通しておき、会話やトークを聞きながら答えを記入していく」という手もあります。
問題が読み上げられている間に、次の問題と答えの4択を読んでおく、というものです。
別に悪いことはありませんが、こんなことしていたら疲れますよねぇ...
問題は間を取りながら読み上げられますので、その時間で十分に解答は可能です。
上のテクニックを使えば、リーディングに移る時間を30秒ぐらい早められるかもしれませんが、私は普通に解き進めていくことをお勧めします。
ただし、問題に図や表がついていることがありますので、ちゃんとそれらを見ながら会話やトークを聞くようにしましょう。
リーディングの各パート
⑤Incomplete Sentences(短文穴埋め問題)
こちらは語彙や文法の知識が問われるだけの問題のため、残念ながらテスト対策というほどのものはありません。
とにかく、時間をかけすぎず、なるべく短時間で終わらせるようにしましょう。
本番中に悩みすぎて時間を浪費するのは避けたいところですので、自分の勘を信じることも必要です。
⑥Text Completion(長文穴埋め問題)
こちらも普通に解くだけでしょう。
上のパートと同じく語彙や文法の知識が問われる問題もありますので、やはり時間をかけすぎないことが大切です。
⑦Single passages・Multiple passages(1つの文章・複数の文章)
こちらは、なかなか重たい問題です。
しかも、後半に行けば行くほど重たくなります。
もしあなたが初級者かギリギリ中級者ぐらいの場合は、時間内に全てを読んで答え切るのは難しいのではないでしょうか?
その場合は、最後の方は捨てるというのも立派な戦術です。
その代わり、手をつけた問題でなるべく点数を稼ぎましょう。
各問題を解く際には、隅々まで読もうとしないことが大切です。
わかりやすい例で言えば、メールの署名のようなものをいちいち読んではいけません。
一方でポイントは見落とさないようにしなければならないため、簡単な話ではありませんが、練習を繰り返す中で自分なりのスタンスを見出していきましょう。
あとは、「各質問と解答の選択肢を先に読んでから本文を読む」というプチテクニックもありますが、このようなやり方に慣れている方以外は、普通に解いていく方が無難です。
TOEICのテスト対策の話はここまでで。
長々と書きましたが、みなさまのお役に立てるところがあれば幸いです。