TOEICはやっぱりテスト対策が大事
3ヶ国留学から帰ってきたあと、今年(2018年)の1月に受けたTOEICのリスニング&リーディングで930点も取れましたので、今回は調子に乗ってテスト対策なんて書いてみます。
別に「秘策」などはありませんが、TOEICのテスト対策にご興味のある方には、ご参考になるところがあるはずです。
公式問題集を本番の時間で解く
テスト対策では、これがもう圧倒的に有効です。
値段がちょっと高いのですが、以下の問題集を買わずにテストを受けるなんてありえません。
(満点を狙うようなレベルの方は別です)
シリーズのような感じで以下の2冊も出ているのですが、これらは必須ではありません。
上の「3」を覚えるぐらいまでやり込んでしまい、追加で問題集が欲しくなったときに、気が向いたら手を出すぐらいでいいでしょう。
なお、「1〜3」の数字は出版された順番を表しているだけであり(「1」が一番古い)、基本的には最新の「3」だけで十分です。
こちらの問題集には、本番と同じ内容の問題が2回分と、簡単なサンプル問題が収められています。
過去問ではありませんが、本番と同じ機関が作成しているものですので、似たようなものではあります。
この問題を、本番を想定し、きちんと時間を計って解いてください。
なるべく静かな環境で、飲み食いもせず。
もちろん「今日はリスニングだけ」みたいなのもNGです。
ただ、最初は、時間は計らずに最後まで解き切ってみるという手もあります。
その場合も、けっしてのんびりと解くのではなく、「自分が全問を解き切るのに必要な最短時間」を計るつもりで解いてください。
それによって、自分がどれぐらい巻かないといけないかがわかります。
ただし、これはあくまでもリーディングの話であり、リスニングを途中で止めながら解くようなことはやめてください。
これだと本番に向けた予行演習になりません。
なお、問題集には解答用のマークシートがついていますが、あとで繰り返せるように、コピーを取ってそちらを使うことを忘れないようにしましょう。
自分の集中力を把握する
本番形式で練習することの一つめの目的は、自分の集中力を把握することです。
実際に全問を解いてみるとわかるのですが、合計120分間を英語に集中し続けるのはかなり大変です。
というか無理です。
そもそも、TOEICの理念としては、日常のビジネスシーンなどで使える英語力を測ることを目標としています。
(実際にその目標を達成できているかどうかは置いておいて)
私たちも、日本語であれば、同僚と話しているときやメールを読んでいるときに、別に集中力なんて意識しませんよね?
そのような状態でも、ポイントはきちんと抑えられているはずです。
TOEICが測ろうとしているのも、本当はそういうレベルの英語力なんです(たぶん)。
つまり、別に集中力なんて気にしていない状態で、ちゃんと聞くこと&読むことができるかどうか。
「そんなこと言われても、自分にはそんな英語力ないよー」って思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、ポイントは、基本的には別に集中していなくても解けるはずの問題ばかりだということです。
もちろん、文章をきちんと読んで詳細を把握しなければ解けない問題もありますが、そんなのはごく一部です。
難しい語彙や文法の知識が問われることも多少はありますが、それは集中力とは関係ありません。
とくに、受験勉強をがんばってきた人の場合は、「ひっかけ問題」への警戒から細部まできちんと把握しようとする傾向が強くなりますが、そんなことしなくていいんです。
集中力なんて気にせずにリラックスしつつも、ポイントは聞き漏らさない・読み落さないでいられる自分なりのスタンスを、練習を繰り返しながらつかんでいきましょう。
各パートのペース配分を決める
本番形式で練習することの二つめの目的は、どのようなペース配分で解き進めるかを決めることです。
テストの構成は、次の2つの表のようになっております。
パート | パート名 | 問題数 |
---|---|---|
1 | Photographs(写真描写問題) | 6 |
2 | Question-Response(応答問題) | 25 |
3 | Conversations(会話問題) | 39 |
4 | Talks(説明文問題) | 30 |
パート | パート名 | 問題数 |
---|---|---|
5 | Incomplete Sentences(短文穴埋め問題) | 30 |
6 | Text Completion(長文穴埋め問題) | 16 |
7 | Single passages(1つの文章) Multiple passages(複数の文章) |
29 25 |
「ペース配分を決める」といっても、リスニングの方は基本的には流れる音声にあわせるだけですので、決めるのはリーディングの75分間の使い方です。
- 普通に順番に解いていく
- ハイペースで最後までざっと解いたあと、余らせた時間で見直す
- 後半から先に着手する
などの戦術が考えられますので、ご自身の英語力や好みを踏まえ、本番までにどう解き進めるかを決めておきましょう。
(個人的には「普通に順番に解いていく」でいいと思っています)
ペース配分を決めるには、各パートを個別に見て検討する必要もありますので、以降で各パートについて見ていきます。
リスニングの各パート
①Photographs(写真描写問題)
これはまあ普通に解くだけでしょう。
もしもこのパートですでに問題ありという場合は(1〜2問のミスはかまいません)、残念ながらTOEICを受けるレベルには達しておりませんので、テストを受けるのではなくその分勉強することをお勧めします。
②Question-Response(応答問題)
こちらは、実は意外と難しいと思っております。
スピードが速いわけではなのですが、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの発音が混在しているため、慣れていないと聞き取りにくいことがあります。
といっても、正解を選ぶことは難しくありません。
このパートは、短い質問と答えの3択を聞いて正しいものを選ぶというものですが、たいていは、質問の頭の方だけ聞き取れれば答えられます。
「質問がWhenはじまりだったから、答えはこれしかないな」という感じで。
極端な話、質問は「When」しか聞き取れなかったとしても大丈夫です。
あるいは、せいぜい「Do you have」ぐらいまで聞き取れれば大丈夫だったりもします。
つまり、「一言一句漏らさず聞く」必要はありませんので、ここではなるべく集中力を消耗しないようにしましょう。
③Conversations(会話問題)
④Talks(説明文問題)
この2つのパートは形式が似ており、ともに次のようになっています。
- 会話もしくはトークが読み上げられる
- 問題と答え(4択)は問題用紙に印刷されている
- 問題も読み上げられる(印刷されているものと同じ文章)
つまり、テクニックとして、「先に問題と答えにさっと目を通しておき、会話やトークを聞きながら答えを記入していく」という手もあります。
問題が読み上げられている間に、次の問題と答えの4択を読んでおく、というものです。
別に悪いことはありませんが、こんなことしていたら疲れますよねぇ...
問題は間を取りながら読み上げられますので、その時間で十分に解答は可能です。
上のテクニックを使えば、リーディングに移る時間を30秒ぐらい早められるかもしれませんが、私は普通に解き進めていくことをお勧めします。
ただし、問題に図や表がついていることがありますので、ちゃんとそれらを見ながら会話やトークを聞くようにしましょう。
リーディングの各パート
⑤Incomplete Sentences(短文穴埋め問題)
こちらは語彙や文法の知識が問われるだけの問題のため、残念ながらテスト対策というほどのものはありません。
とにかく、時間をかけすぎず、なるべく短時間で終わらせるようにしましょう。
本番中に悩みすぎて時間を浪費するのは避けたいところですので、自分の勘を信じることも必要です。
⑥Text Completion(長文穴埋め問題)
こちらも普通に解くだけでしょう。
上のパートと同じく語彙や文法の知識が問われる問題もありますので、やはり時間をかけすぎないことが大切です。
⑦Single passages・Multiple passages(1つの文章・複数の文章)
こちらは、なかなか重たい問題です。
しかも、後半に行けば行くほど重たくなります。
もしあなたが初級者かギリギリ中級者ぐらいの場合は、時間内に全てを読んで答え切るのは難しいのではないでしょうか?
その場合は、最後の方は捨てるというのも立派な戦術です。
その代わり、手をつけた問題でなるべく点数を稼ぎましょう。
各問題を解く際には、隅々まで読もうとしないことが大切です。
わかりやすい例で言えば、メールの署名のようなものをいちいち読んではいけません。
一方でポイントは見落とさないようにしなければならないため、簡単な話ではありませんが、練習を繰り返す中で自分なりのスタンスを見出していきましょう。
あとは、「各質問と解答の選択肢を先に読んでから本文を読む」というプチテクニックもありますが、このようなやり方に慣れている方以外は、普通に解いていく方が無難です。
TOEICのテスト対策の話はここまでで。
長々と書きましたが、みなさまのお役に立てるところがあれば幸いです。