シドニー留学 - 40過ぎての初ホームステイ
今回はホームステイについてです。
私は、シドニーに留学したときに人生初のホームステイを経験しました。
海外留学といえばホームステイを連想される方も多いでしょうし、この記事をご覧になっている方の中にも、留学を検討されていて、「ホームステイってどうなんだろう?」って思われている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、主にそのような方に向けて、私の考えや実体験などを書いていきます。
まず、結論として、私はいい経験ができたと思っておりますが、もしあなたの中で心配する気持ちの方が強ければ、別の選択肢をお勧めします。
「不安もあるけど、でも経験してみたいんだよなぁ」ということであれば、ぜひトライしてみてください。
それぐらいホームステイというのは微妙なものであり、私のように「長いこと一人暮らしをしていて生活スタイルが確立している」ような人間にはなおさらです。
「私はいい経験ができたと思っております」と申し上げましたが、もしこれが初留学のときだったら、もっとしんどく感じていたことでしょう。
すでにセブ島やマルタの経験があったからこそ、ホームステイを広い心で受け止めることができました。
これは事前の説明時に留学代理店から言われたのですが、「ホームステイは『宿泊客』として行くのではない。他人の家に『泊めていただく』ものなんだ」ということです。
「だってこっちがお金払ってるんでしょ?」って思われたそこのあなたは、ホームステイはやめましょう。
もちろん、お金を払っているわけですから、その分の対価は受け取れるべきです。
私のホストマザーはよく「何か問題があったらすぐに教えて」と言ってくれていましたし、普通のホストファミリーであれば、きちんと自分たちの責務を果たそうとしてくれます。
とはいえ、それまで赤の他人だった人たちの家に住むわけですから、やっぱりいろいろあるわけですよ。
文句を言うほどではないし、人それぞれだし、仕方ないとは思うんだけど、でもなぁ・・・みたいなことが。
そのあたりも交えながら、以降で私のホームステイ先のことなどを書いていきます。
ホームステイ先の場所
ホームステイ先は元々は普通の家ですので、必ずしも学校に近いとは限りません。
というか、それなりに時間がかかることが普通です。
私の場合は、バスと徒歩を合わせ、ドアツードアで片道45分ぐらいのところでした。
しかもシドニー(というかオーストラリア)は物価が高く、バス代もそれなりにするため、地味に財布にダメージを受けました...
私の部屋
こちらの写真のとおり、私はいい感じの部屋を割り当ててもらえました。
※私が滞在していた部屋。
この家では留学生を3名受け入れており、ほかに2部屋あったのですが、外からチラ見した感じでは私の部屋が一番よかったです。
ただ、もともと息子さんか誰かの部屋だったものであり(結婚して出ていった)、引き出しや棚の中にはその人が残していたものがいっぱい入っていて、「ここは人の部屋だったものなんだなぁ」と感慨深いものがありました。
あと、右のテレビは東芝製で「さすがMade in Japan!」と思ったのですが、「壊れていて映らないの、ごめんねぇ」と。
食事は質素
これも事前に留学代理店から聞いていたのですが、だいたいどこのホームステイ先でも食事は質素です。
別に留学生だけが虐げられているわけではなく、ホストファミリーの食事も変わりません。
(このあたりは家によって差はあるでしょうが、平均的にはこんな感じです)
留学してみて思ったのですが、日本の家庭料理が充実しすぎで、お母さんたちがんばりすぎですよね...
みなさん、ちゃんと感謝していますか?
※ある日の晩ごはん。
この日はけっこう「当たり」でした。
お米の上に、牛肉と、豆をすりつぶしたもの(たぶん)が乗っています。
ちなみに、この家では食事はバラバラで、用意しておいてもらったものをレンチンして食べていました(そのあと食器も洗う)。
ホストファミリーと一緒に食事することはほとんどなかったのですが、他の留学生(中国人の十代の男の子二人)とはときどき一緒になることがあり、少しずつ仲良くなれて楽しかったですよ。
シャワーはすばやく
これもだいたいどこの家でも同じなのですが、「シャワーは5分以内で」と言われます。
これも留学生だけが虐げられているわけではなく、ホストファミリーの人たちもそれぐらいで済ませていました。
もちろん湯船になんてつかりません。
私は実際には10分ぐらいは使っちゃっていて(これでもがんばったんです...)、「そのうち何か言われるかなぁ」とビクビクしていたのですが、けっきょく何も言われませんでした。
ほかに「夜8時までに済ませること」「朝は使ってはダメ」という制限もあり、とくに後者のせいで、寝癖直しには苦労しました...
また、最初の週の金曜に、夕方ごろにはホームステイ先に帰っていたのですが、「あら、もう帰ってきてるの?金曜なんだからシドニーの夜を楽しまないと」みたいなことを言われ、「だってあんた8時までって言ってたじゃん」と。
いや、言えなかったのですが。
それに、どうせ一緒に夜遊びする友だちもいませんでしたし...
洗濯は週一回・週末のみ
これまただいたいどこでも同じですが、洗濯は週一回で週末のみでした。
乾燥機はなく、洗濯物は外に自分で干します。
いままで「バスタオルを毎日洗わないなんてありえない」派だったのですが、当然そんなことは言ってられず、週2〜3枚で過ごしていました。
40過ぎていても、人間変われるものですね。
私のホストファミリー
と、若干不満気味に書いてしまった気もしますが、トータルではいい家だったと思っていますよ。
別れるときは寂しかったですし。
ホストファミリーは、70歳ぐらいのホストマザーと、年の近いいとこの女性の2人だけでした。
それぞれのお子さんたちは結婚して家を出ていましたが、ときどき遊びに来ていました。
※右がホストファミリーで、左はそのいとこです。
自撮りに慣れていないもので、手が写っちゃっております...
二人とも数十年前にペルーから移ってきた人たちで、オーストラリアのホストファミリーにはよくあるケースです。
「ペルーからの移民」と聞くとけっして裕福ではなさそうなイメージを持たれるかもしれませんが、家はプール付きの一戸建てでしたけどね。
(シドニーの郊外だとそれぐらいが普通)
ただまあ、生活は質素でした。
あと、ラテン系の人たちだったため、別れのあいさつは当然ハグ&チークキス(頰をつけてチュッとするやつ)でした。
もちろん、こちらは「チュッ」はやる必要ありません。
それまで学校でもときどき目にしていたものの、「ハグはいいし頰を寄せるのもまあいいとして、チュッて音はよくできるよなぁ...」などと思っていたのですが、別れ際でこちらも少し感傷的になっていますし、チュッてやりたくなったんですよね。
それでやってみたのですが、中途半端に「チッ」と舌打ちみたいになってしまって...
別に何も言われませんでしたが、ちょっと恥ずかしかった...
私の体験談は以上です。
なんだかんだ言っても、「よそ様の家にお世話になるんだ」というような気持ちでいさえすれば、ホームステイはとてもいい経験になりますよ。
とはいえ、周りにも何人かホームステイの経験者がいて話を聞きましたが、やっぱりいい話もあればよくない話もありました。
とくに、ホストファミリーからの女性の留学生への過度のスキンシップやセクハラの話は、私も現地で耳にしました。
事前に留学代理店のパンフレットにも要注意事例として記載されており、ときどきある話のようですので、女性の方はご注意ください。
最後がちょっと残念な話になってしまいましたが、ホームステイのお話は以上となります。